下水道整備長期計画策定に向けての提言
 日本下水道協会においては、平成12年度及び13年度の重点課題の一つとして、「次期下水道整備長期計画策定に向けての課題等の検討」を取り上げ、経営委員会において、「基盤的整備」、「機能向上・高度化」、「管理・経営」の三つの調査専門委員会を設け、具体的検討を行ってきたところである。
 この間、平成12年度、当時の建設省において、都市計画中央審議会基本政策部会に下水道小委員会を設け、「今後の下水道制度のあり方」について検討を行うこととなったため、日本下水道協会として、上記3調査専門委員会の検討結果を取りまとめ、平成12年11月「下水道事業に関する諸問題についての緊急提言」を発表した。
 また、平成13年度には、下水道政策研究委員会において、平成11年度より設置されていた「費用負担小委員会」に加えて、新たに「計画」、「流域管理」の二つの小委員会を設置し、「中長期的視点における下水道整備・管理の在り方について」審議が再開された。 
  そこで、本会としては、平成12年度に取りまとめた「下水道事業に関する諸問題についての緊急提言」からさらに調査審議を重ね、次期下水道整備長期計画の策定に向けて、下水道事業を実施する地方自治体の意見が反映されるように、「下水道整備長期計画策定に向けての提言」を作成することとした。この提言は、下水道の実務担当者としての観点から、現在の下水道事業を取り巻く問題点を明確にし、国レベルの取り組みが必要とされるものを中心に、改善策の方向を具体的に提示したものであり、この提言の大要を分かりやすく編集し、パンフレット「下水道7大改革」として発刊したものである。
 
人口5万人未満の市町村では下水道普及率が27%に過ぎません。
この問題を解決するための仕組みを、早急につくるべきです。



中小市町村への、財源と技術の支援を充実させることが必要です。

地域の実情にあわせて、計画的に効率よく汚水処理施設をつくることが必要です。
多くの人びとが、豊かで潤いのある水環境を求めています。
きれいな水辺を取りもどす、新しい下水道をつくるべきです。



窒素やリンまでも除去できる、下水の高度処理が必要です。

昔に設置した合流式下水道の改善を、早く進める必要があります。
集中豪雨によって、都市型水害がたびたび発生するように
なりました。これを防ぐために都市全体で取り組むべきです。



河川の流域ごとに、雨水を総合的に管理する必要があります。

河川の事業と下水道の事業の役割をはっきりとさせ、連携する必要があります。
下水道の普及が進むにつれて、下水処理後の汚泥が増加していきます。
増えるいっぽうの汚泥を処理・処分する仕組みを、早急につくるべきです。



いくつかの地域の汚泥をまとめて処理できるよう、法律の整備が必要です。

無駄なくスムースに処理するために、汚泥を減量化する技術開発が必要です。
下水道が資源循環型社会をリードするために、
法令、制度などの整備を進め、規制の緩和を行うべきです。



下水処理水や汚泥、下水熱などの活用を進めることが必要です。

下水処理場や下水管などの空間を、多目的に活用するようにすべきです。
下水道の施設は年々増えていきます。
下水道を安定的に機能させるため、維持管理を適正に行うべきです。



適切に補修を行い、計画的に改築していく必要があります。

広域化や共同化を進めたり、民間活力を活用するなど、
 維持管理のやり方を工夫して、コストを縮減することが必要です。
使えなくなった設備は新しくし、古くなった施設は修理し、
安定的に機能する下水道を次世代に伝えるべきです。



計画的に維持管理して施設を延命化したり、
 改築などの事業が一時期に集中しないようにする必要があります。

古くなった下水道施設をリニューアルするための、新たな仕組みをつくる必要があります。
 
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