1.1 下水汚泥等の建設資材利用の経過

下水汚泥の建設資材化の調査は、昭和40年代のはじめに大阪市で行われた経緯があるが、本格的には昭和50年代に入ってから、多数の地方公共団体が建設資材化に注目しはじめた。これを受けて下水汚泥資源利用協議会では、昭和55年11月に建設資材調査専門委員会を設置し、各地方公共団体における建設資材化の開発状況の調査を行った。この事例をまとめた中間報告書が、昭和58年9月に刊行された。当時の建設資材化の事例数は、焼却灰利用が3件、溶融スラグ利用が5件、軽量骨材として利用が1件、その他が2件であった。

また、建設省(当時)では、昭和56~60年の5ヶ年をかけて調査研究を行い、下水汚泥焼却灰の舗装への利用、汚泥スラグ骨材、下水汚泥焼却灰の焼成骨材(人工軽量骨材)等が提案された。その後、下水汚泥焼却灰を用いた陶管、透水性ブロック、焼成レンガ、タイル等の製造技術が開発され、実用化された。

ただし、製造コストが既存の製品に比べ割高であることから、建設省(当時)では、昭和63年度より下水汚泥資源利用モデル事業(現在の新世代下水道支援事業制度のリサイクル推進事業(再生資源活用型))を実施し、下水道施設の建設工事へのタイルやブロック等の汚泥製品利用促進を図った。